リーディングフルエンシー
"超簡単な本"の多読で英語教育をほぼ完成
ステップ0〜2を経て、いよいよ最後の難関「リーディングフルエンシー」です。
「早いスピードで、流暢に、英語の本が読める状態」を目指します。
リーディングフルエンシーとは?
「速く・流暢に・英語の本が読める」状態
アメリカの教育現場では、読書スピードによってリーディングフルエンシーを診断します。小学1年生で1分間に60〜100単語を正確に音読できることが目安です。日本で英語を学ぶ子どもの目標は、1分間に110〜130単語(小学3〜4年生レベル)を正確に音読することです。
「理解」よりも「流暢に読める」が先
英語の本を読み始めて間もない子どもに「流暢に読むこと」と「理解すること」を同時に要求すると、読書スピードが遅くなり流暢さが失われます。まずはネイティブっぽく「カッコ良く読むこと」がリーディングフルエンシーの最初のステップです。意味はひとまず横に置いて、ネイティブっぽく読む遊びを楽しみましょう。
超簡単な本の多読がカギ
Renaissance Learning社の調査によると、アメリカの小学1〜3年生は3年間で平均141冊の本(28万単語)を読みます。リーダーズ(ステージ2)をたくさん読み経験を積むことがポイントです。文字数300〜3000語程度のリーダーズを100冊、音読で読破することを目標にしましょう。
アメリカの小中学生の読書スピード目安
日本で英語を学ぶ子どもの目標:1分間に110〜130単語を正確に音読(小学3〜4年生レベル)
1 子どもが読む本のステージと難易度を知る
子どもが自力でスラスラ読めるようになるには、順序よく適切な本を与えていくことが大切です。
ピクチャーブックス(絵本)
対象年齢:0〜6歳 / 親が読み聞かせるための本
The Very Hungry Caterpillar(はらぺこあおむし)に代表されるカラフルな絵本。子どもが自力で読むには難易度が高いものも多いですが、フォネミック・アウェアネス作りの「かけ流し」や読み聞かせとして積極的に活用しましょう。
アーリーリーダーズ
対象年齢:3,4歳〜10歳 / 子どもが初めて自分で読む本
8〜16ページ程度の短い本で、1ページに数単語から数行の英文。サイトワーズやワードファミリー単語を多用しており、子どもが最低限の英語知識で読み進められるよう作られています。まず1ページに2〜3単語程度の超簡単な本から読ませてみましょう。
- ▸ Oxford Reading Tree (ORT) ステージ1(First Sentences):1冊24〜65語
- ▸ アイキャンリード (I Can Read):1冊24〜50語
- ▸ First Little Readers(Scholastic社)
リーダーズ
対象年齢:4,5歳〜小学生 / 16〜32ページの薄い本
1ページに数行の英文とイラスト。ストーリー性があり1冊1話が完結します。フォニックスとサイトワーズを一通り学べば子どもは自力で読み進められます。リーダーズを多読することがリーディングフルエンシーへの近道です。
- ▸ Oxford Reading Tree (ORT) ステージ2〜5
- ▸ I Can Read シリーズ(レベル1〜2)
- ▸ Scholastic社の各種リーダーズ
チャプターブック
対象年齢:小学生〜大人 / 章立てされた文字ばかりの厚い本
100ページ程度で章(チャプター)に分かれています。イラストは少なく、ほぼ文字のみ。チャプターブックが読めるようになれば子どもの英語教育は90%成功です。目標であるハリー・ポッターに4〜5年でたどり着けます。
- ▸ Magic Tree House シリーズ
- ▸ Diary of a Wimpy Kid シリーズ
- ▸ 最終目標:Harry Potter シリーズ
2 音読が原則 — 感情を込めて読む
子どもの理解力は「耳」から先に発達する
音読することで子どもの理解力が高まります。耳から先に発達した理解力が、自分の音読を聞くことでさらに深まります。ある程度音読に慣れてきたら「感情を込めて読む」練習を取り入れましょう。抑揚をつけるほど理解力はアップします。
必ずそばで聞いてあげる
最初から、放っておいて1人で音読してくれる子はなかなかいません。「○○ちゃんが読むの聞きたいな」などと言って音読するように誘いましょう。音読する時間はせいぜい5分ですから、どれだけ忙しい親でもできるはずです。
大げさに褒めてあげる
子どもが読み終えたら「すごい!英語が読めるなんて天才!」「上手に読めてすごい!」と大げさに褒めてあげてください。子どもをぎゅーっとハグしてあげるとさらに達成感が高まり、学習意欲が向上します。
オーディオブックの活用
子どもにオーディオブックを見せたり聞かせたりするだけで感情表現が豊かになります。読みの練習をする場合、動画の文字を見せると効果的です。オーディオブックを聞かせてから同じ本を音読するだけで、読みの流暢さが向上します。
3 どれだけ読めばフルエンシーが身につくのか?
多読の目標
文字数300〜3000語程度のリーダーズを100冊、音読で読破することを目標にしましょう。 1分間60語(アメリカ小学1年生の平均)の子どもであれば、300語の本を5分で読み切れます。
目標冊数
100冊
1冊の文字数
300〜3000語
1冊の目安時間
5分以内
実践のポイント
- ▸ まずは5分程度で読み終えるレベルの本からスタートし、徐々にレベルアップ
- ▸ レベルに合わない本(単語数が多い本)を与えないよう注意
- ▸ 多読することで英語の語彙に対する抵抗感がなくなり「読みの流暢さ」が向上する
- ▸ いきなり100ページのチャプターブックを読ませても子どもは英語嫌いになるだけ
- ▸ まずはリーダーズ(ステージ2)をたくさん読む経験を積むことがポイント
4 多読におすすめの本リスト
アーリーリーダーズ(8〜16ページ)
Oxford Reading Tree (ORT)
ステージ1(First Sentences)
日本で人気のリーダーズ。1冊の単語数が24〜65語。このレベルであればどの子もすぐに読めるようになります。
アイキャンリード (I Can Read)
日本の児童英語研究所から出版
1冊の単語数が24〜50語程度のアーリーリーダーズ。オーディオ・レッスンもセットになっていておすすめです。
First Little Readers
Scholastic社
アメリカのScholastic社から出版されている優れたアーリーリーダーズ。音声はYouTubeで見つかることもあります!
リーダーズ(16〜32ページ)
リーダーズには多くのシリーズ・ジャンル・キャラクターがありますから、子どもの興味や好き嫌いに合わせて本を選ぶことができます。お気に入りのキャラクターを見つけて「多読」へと誘うことができれば、リーディングフルエンシー学習はほぼ成功です。
- ▸ Oxford Reading Tree (ORT) ステージ2〜5
- ▸ I Can Read シリーズ(レベル1〜2)
- ▸ No, David!(David Shannon著):YouTubeで「No David Read Aloud」を検索
- ▸ You Are (Not) Small / I Am (Not) Scared / That's (Not) Mine(Anna Kang著)
チャプターブック(100ページ〜)
チャプターブックが読めるようになれば、子どもの英語教育は90%成功です。そこから先は、目標であるハリー・ポッターに4〜5年でたどり着くことができます。
- ▸ Magic Tree House シリーズ(Mary Pope Osborne著)
- ▸ Diary of a Wimpy Kid シリーズ(Jeff Kinney著)
- ▸ 最終目標:Harry Potter シリーズ(J.K. Rowling著)
✓ ステップ3のまとめ
- ✓ リーディングフルエンシー = 早く・流暢に・英語の本が読める状態
- ✓ 「理解」よりも「流暢に読める」を先に鍛える
- ✓ 超簡単な本(アーリーリーダーズ・リーダーズ)の多読が最短ルート
- ✓ 音読が原則 — 必ずそばで聞いて、大げさに褒めてあげる
- ✓ チャプターブックが読めるようになれば英語教育は90%成功!